1/17(金)、尾崎紅葉祭・紅葉筆塚祭が行われました。
熱海の名を一躍有名にした小説「金色夜叉」の作者である尾崎紅葉の偉業をたたえ遺徳を偲び、毎年1月17日に同祭を開催しています。
11時から「湯宿一番地」敷地内の筆塚前で開かれた「第68回筆塚祭」には、筆塚保存会を構成する地元町内会や市役所、観光団体の関係者など約40人が集まり、來宮神社宮司による神事が行われ、出席者は順に玉串を捧げました。
この筆塚は紅葉が生前に愛用した筆をまつりっており1932(昭和7)年に建立、碑面の文字「紅葉山人筆塚 小波書」は、「貫一」のモデルとされる巌谷小波の書と言われています。※隣の紅葉句碑「暗しとは 柳に浮き名 浅みどり 紅葉」(1954(昭和27)年建立)
また、筆塚祭にあわせて近くの仲見世商店街では、府海苔・なめこの味噌汁(各150食)の振る舞いも行われ盛況でした。
13時からはお宮の松・貫一お宮像前にて「第78回尾崎紅葉祭」が開かれました。市や観光関連団体関係者、市民、観光客の皆さんなど約150人が集まりました。
関係者に続き、ご遺族を代表し紅葉先生の孫である尾崎伊策様より、昨年紅葉生誕150周年記念として建立された記念碑について「遺族にとって喜びであり、最高の名誉であります」とのお言葉と、「大きな夢を描いて飛躍する熱海の皆様に紅葉の早春の一句『ほのぼのと 鶴を夢見て 明けの春』を献じます」と語っていただきました。
記念碑に向かい関係者による献花が行われた後、式典の締めくくりには熱海芸妓による「金色夜叉」の寸劇披露がありました。今年は貫一役を琴千代さん、お宮役を蘭さんがつとめ、泣き別れ名場面の再現に、多くのカメラが向けられました。