糸川遊歩道であたみ桜が季節外れに咲き、話題になっています。例年、あたみ桜は1月初旬に咲き始め、2月上旬まで続きます。2008年に植栽されて以来、この時期に花を咲かせるのは初めて。季節外れの狂い咲きーです。
 桜は冬のはじめに入ると休眠し、真冬の寒さに一定期間さらされると、成長を促す植物ホルモンが供給され、休眠状態が解除されて開花します。これを「休眠打破」というのだそうですが、まさにこの状態。熱海はこの1カ月余り、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で観光客がぷつりと消え、社会経済が冷え切っていました。
 それが政府の「緊急事態宣言」解除で、様々な店舗が営業を再開。この微妙な空気の暖まりが糸川のあたみ桜の成長ホルモンを刺激したのかもしれません。1本だけだが、数輪かれんなピンクの花を咲かせています。

糸川遊歩道では、市の花「ブーゲンビリア」が見頃を迎えつつあります。例年、6月に最盛期を迎え、7月初旬まで続きます。観賞に訪れた際は、あたみ桜にも目を注いでください。