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MOA美術館では、4/26(金)~6/12(水)迄、所蔵企画展「美術品で楽しむ和のデザイン」を開催しています。
美術品には、動植物を題材にした文様や、市松・亀甲といった幾何学文様など、様々な装飾が施されています。わが国では大陸の影響を受けた文様が展開される一方、秋草や龍田川など、日本人の自然に対する感受性や豊かな文学性に根ざした独特の文様も成立し、愛好されました。
本展は、日本の絵画や陶磁器、漆工品等にみられる和のデザインにスポットを当て、伝統の中で培われた美意識を迫ります。
【主な作品】
●重要文化財 色絵金銀菱文重茶碗 野々村仁清 江戸時代 十七世紀
菱文様は、縄文土器にもみられ、平安時代には公家装束の文様として定着しました。この茶碗は金銀の菱繋ぎ文を大胆にめぐらしています。
●石山切 藤原定信 平安時代 十二世紀初期
金砂子をまいた染紙を継ぎ合せた料紙の上に、銀泥で鳥、蝶、すすき、楓などの装飾が施されています。
●色絵龍田川文皿 鍋島 江戸時代 十七世紀末~十八世紀初期
「ちはやぶる神代も聞かずたつた河 から紅に水くくるとは」などの和歌から、龍田川は、紅葉とセットで連想されるようになり、文様化してきました。
●秋草蒔絵折敷 桃山時代 十六世紀
菊、薄、萩などの秋草文様は、古くから日本人独特の季節感や感受性を代表する図柄として愛好されてきました。
●扇面散蒔絵硯箱 白山松哉 明治~大正時代
扇は、平安時代に日本で生まれ、末広がりの形から、吉祥文様として愛好されました。開いた姿や閉じた姿など、様々なバリエーションがあります。
●銹絵染付梅花散文蓋物 尾形乾山 江戸時代 十八世紀
光琳や乾山など、琳派の作家達による、動植物や自然を大胆にデザイン化した文様は、総称して光琳文様と呼ばれる。梅は古くから日本人に愛好され、文様として様々な場面で使用されうが、これは型紙を使って、梅花のシルエットのみを大胆に表現している。白、紺、茶の三色で表された梅花が重なりあうように配されて、日本的情緒あふれる意匠である。
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【MOA美術館】

住所/熱海市桃山町26-2
電話/0557-84-2511
開館/9:30~16:30(入館は16:00迄)
休館/木曜日(祝日の場合開館)・年末年始
入館料/大人1600円・大高生800円(要身分証明)・中学生以下無料/65歳以上1200円(要身分証明)
交通/熱海駅よりMOA美術館行きバス利用約8分→終点下車